金欠薬剤師のブログ

勉強の内容や、ツイッターで話題になってることを自分の考えとともに書いています。

インフルエンザの薬の値段を考えてみる。

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この前、新しく発売がされた抗インフルエンザ薬の『ゾフルーザ®』

1回のんだら終わりの薬ですが、値段もいい値段するんです。

それぞれについて、お金の観点で考えてみたいと思います。

薬価は2019年10月1日のもので書いています。

 

 

1:タミフル®(一般名:オセルタミビル)

たぶん一番有名な抗インフルエンザウイルス薬

世界中で使われており、一番臨床データが多いです。

基本的には75mgカプセル(267.80円/1カプセル)を1日2回、5日間服用する必要がある。

金額⇒267.8×2×5=2678円

ジェネリックが2018年から沢井製薬から発売になって、薬価は129.70円/1カプセル

金額⇒129.7×2×5=1297円

 

2:リレンザ®(一般名:ザナミビル)

吸入薬で、比較的レアな存在がある印象の薬

タミフルの次に臨床データが多い印象があります。

1枚に4つ吸入する薬が入ったもの(ブリスターと呼ぶ)がセットされている物(144.5円/1ブリスター)を使用します。

1回2吸入、1日2回、5日間の使用が必要で、使い方もちょっと特殊です。

熱でつらいときに使うのは難しいあろうなーって思う一品です。

金額⇒144.5×2×2×5=2890円

 

3:イナビル®(一般名:ラニナミビル)

吸入薬で、インフルエンザと診断されて、処方されたらそのときに使用して終了の薬

アメリカでは承認されていないため、臨床データが少ないという噂を聞いたことがある。

一般的には2キット(2179.5円/1キット)を全て使用する必要がある。

1キットに2箇所吸入部分があり、各箇所2回以上、2キットで合計8回吸入以上が必要。

咳がつらくて、粉を戻してしまったら悲しいが、ある程度入ってれば大丈夫という噂もある。

金額⇒2179.5×2=4359円

 

4:ラピアクタ®(一般名:ペラミビル)

点滴での抗インフルエンザウイルス薬

15分以上かけて300mg(6331.00 円/300mlバック)を点滴をする必要がある。重症の人は倍量使用することも。

点滴になるため、病院での処置となるためちょっと大変。

皆が点滴するとあふれかえるので、使う人はごく少数のイメージ

金額⇒6331円+病院で注射・点滴代の料金が加算

 

5:ゾフルーザ®(一般名:バロキサビル)

2018年に新しく出た、1回飲んだら終了の薬

実は体重で使用量が変わってくる。(20mg錠:2438.8円)

10mgもあるけど、小児用のため今回割愛します。

 

40~80kgの人は20mgを2錠

金額⇒2438.8×2=4877.6円

80kg以上の人は20mgを4錠

金額⇒2438.8×4=9755.2円

 

自分の勝手な考え

お金が湯水のようにあるなら楽だし、ゾフルーザ®を使用したいところ

ただ、値段がだいぶ違うので、タミフルジェネリックが一番かなと思う。

実際、全ての薬の承認の条件(?)

タミフル®と同等の効果

を謳っているから、だったらタミフル®で良くない?って思う。

新しい薬は何が起こるかデータが無いわけですし。

ただ、実際には保険が聞いて3割負担だから、大きな差が出ないのかも?

薬価で考えてしまうと身体が大きい人は1,000円ちょっと10,000円近くとなり、だいぶ差額が・・・

 

ま、予防接種受けて、手洗いうがいをしっかりして、病気をもらわないのが一番だけどね!

予防接種が無料になって、予防接種を受けてない人がインフルエンザにかかった場合、全額自費とかになったらみんな予防接種受けるのかな?

予防接種も高額だからね・・・

せめて小学生くらいまでの子供への予防接種は無料にしたほうがいいと思う。

 

とりあえず今日はここまで。

 

参考資料

薬価サーチ2018【薬価検索&添付文書検索】

タミフル®添付文書

リレンザ®添付文書

イナビル®添付文書

ラピアクタ®添付文書

ゾフルーザ®添付文書