血圧を上げる薬(主にミトドリン)について調べてみた。
めったに動かない薬だけど、おいてある薬がある
「メトリジン®(一般名:ミトドリン)」
血圧って下げる薬はいろんな種類があるが、上げる薬はほんの数種類しかない。
一度自分の中でまとめようと思いました!
1:メトリジンの薬理作用
【選択的α1受容体刺激作用に基づくもの】と添付文書に記載されています。
特にβ受容体には作用しないので心臓疾患への禁忌は無いですね。
禁忌は【甲状腺機能亢進症】【褐色細胞腫】の人です。
ちなみにα1受容体はサブタイプがあります。
α1A:前立腺に多い
α1B:血管に多い
α1D:膀胱括約筋多い
サブタイプや組織移行性も考えないといけないけど、前立腺肥大症に使うα1遮断薬と一緒に使った場合、訳分からんことになりそう。
併用薬とかで出てたら注意が必要かも?
2:メトリジンの適応
適応症としては『本態性低血圧』と『起立性低血圧』の二つだけ。
血圧を上げる【昇圧剤】としての適応ってことになりますね。
3:低血圧っていくつぐらい?
WHOでの基準として、収縮期血圧100mmHg以下、拡張期血圧60mmHg以下を低血圧と呼ぶようです。
なので、上が100をきったら「血圧が低いねー」っていわれる感じですね。
4:低血圧に使える薬はあるの?
・エホチ-ル(一般名:エチレフリン)
⇒α1とβ受容体を刺激し、血圧を上昇させる。
甲状腺機能亢進症・高血圧症の人に禁忌。
・リズミック(一般名:アメジニウム)
⇒ノルアドレナリンと競合し、再吸収阻害をおこすことにより、血圧を上昇させる。
高血圧症、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫、狭隅角緑内障、残尿を伴う前立腺肥大のある人に禁忌。
代表的なのは合計3種類ですね。
全てちょっとずつ薬理作用が違う。
しかし禁忌として共通しているのは【甲状腺機能亢進症】でした。
甲状腺の機能が上がってると血圧上がる方向にいくからだろうね。
5:薬理作用から考える血圧が上がるであろう薬
・NSAIDs:腎臓関連で昇圧へ
・甘草(グリチルリチン):偽アルドステロン症的な感じ
・ステロイド:NOの産生抑制、アンジオテンシンⅡの増加など色々
・シクロスポリンやタクロリムス:カルシニューリンが関与
・エストロゲン:レニン関連による
・三環形や四環形の抗うつ薬等:α受容体刺激、カテコールアミンの再取り込み抑制による
などなど。意外と調べるといっぱいあるし、漢方薬は甘草が含まれてるの多いから、注意してみたほうがいいかもね?
6:その他調べてて思ったこと
血圧って、下げることばかり考えるけど、下がるのも良くないから、何事もほどほどにってことですね。
メトリジンは高血圧に禁忌適応が無いから、降血圧薬と併用することがあるのかも?
その辺は注意してみていく必要があるかな。
とりあえず今日はここまで!
参考資料