金欠薬剤師のブログ

勉強の内容や、ツイッターで話題になってることを自分の考えとともに書いています。

統合失調症治療薬の勉強会参加記録

f:id:masah616:20180901145304p:plain

今回の記事はブログを開始する前に行った【勉強会参加時のメモ】をまとめたものです。
メモをまとめたものなので、違う日のメモをまとめたりしています。
少し古い情報であったり、講師の方の意向が入っている可能性があります。
追加で調べている部分もありますが、完璧ではございません。
その点、ご了承の上ごらんいただけたら幸いです。

1:クロザピン(クロザリル®)について

 ・治療抵抗性の人に対して使用する。
 ・登録医療機関のみで使用可能
 ・副作用は無顆粒症、白血球減少(18週までが多い)、心筋炎(3週までが多い)などがある
 ・副作用が出た場合はクロザピン中止。年齢が高いほど、副作用リスクが高い。
 ・維持量は大体400mgくらい
 ・入院(18週間以上)で使用し、退院後は登録医療機関のみで通院治療となる。
 ・精神症状の改善には優れている
 ・副作用の錐体外路症状は他の統合失調症治療薬に比べると少ないと考えられている
 ・他飲水、自殺リスク、暴力、再入院が減少
 ・治療継続性も高い。認知機能、注意力も少し向上する。
 ・治療期間が長いと改善率も上がる。
 ・最初の3ヶ月はぐっと改善、その後はなだらかに改善(BPRSスコア)

 

2:統合失調症の治療抵抗性とは?

 ・2種類以上で十分な期間(4週間以上)、十分量(クロルプロマジン換算で600mg/g以上)を投与しても反応しない人
 ・錐体外路症状が出て、他の薬剤を使用できない人
 ・統合失調症の約30%が該当すると考えられている。

 

3:LAI(持続性注射剤)に関して

 ・アドヒアランスを高めるためにも有効
 ・長期治療でアドヒアランス良好の人は50%くらいしかいない@WHO調べと
 ・注射や外来受診でも8割しか病院に来ない。
 ・ただ、注射剤だと病院やクリニックの収益性はイマイチらしい。

 

4:アリピプラゾール(エビリファイ®)について

 ・パーシャルアゴニストのため、十分量を投与する必要がある
 ・少量の投与だと、効果判定が難しい

 

5:脳・血液脳関門の透過性について

 ・スルピリド(ドグマチール®):通過しにくい
 ・オランザピン(ジプレキサ®)、ハロペリドール(セレネース®):通しやすい。むしろ脳に入りやすい
 ・リスペリドン(リスパダール®):中間ぐらい

 ・透過性が高いと、抗プロラクチン血症になる可能性が高くなる。
 ・プロラクチンは性欲などとも関係する

 

6:高プロラクチンへの対応

 ・薬剤投与で、用量が安定した後、3ヶ月たったら調べたほうがいいかも。
 ・薬剤性の場合は減量を考慮するが、実臨床ではなかなか減らすことが出来ない
 ・アリピプラゾール、クエチアピン、などへの切り変える場合もある。


以上、今回の勉強会メモまとめでした。

メモを見返してみると、クロザピンの勉強会だったのではないかと思いました。

この分野は本当に分からないので、勉強していきたいと思います。

 

とりあえず今日はここまで~

以下追加で調べた資料等です。

症状の種類 | 症状を知る | 統合失調症ナビ

http://www.asas.or.jp/jsnp/img/csrinfo/togoshiccho_04.pdf

統合失調症で使われる注射の治療、LAI(持効性注射剤)について解説。

抗精神病薬による高プロラクチン血症に関するレビュー|医師・医療従事者向け医学情報・医療ニュースならケアネット