金欠薬剤師のブログ

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フェキソフェナジン(アレグラ🄬)の食事の影響について調べてみた。

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花粉症の季節になるとCMでも流れる アレグラ🄬 

添付文書上では特に食事の縛りはなく、1日2回ですが、
ジュースとの飲み合わせとか、食事による吸収率とか
いろいろデータがありそうなので、調べてみました。

1:フェキソフェナジン(アレグラ🄬)について

・薬効薬理

主な作用として選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を有し、さらに炎症性サイトカイン産生抑制作用、好酸球遊走抑制作用及びケミカルメディエーター遊離抑制作用を有する薬剤である。

ヒスタミンH1受容体において、ヒスタミンと拮抗
ヒト好酸球の遊走を抑制。
IL‐8及びGM‐CSFの遊離抑制
末梢血白血球からの抗ヒトIgE抗体刺激によるヒスタミン遊離を抑制
ロイコトリエン量を減少

(アレグラ添付文書より)

・用法/用量

通常成人には1回60mgを1日2回経口投与

7歳以上12歳未満の小児には1回30mgを1日2回
12歳以上の小児には1回60mgを1日2回

→通常、12歳以上には1回60mgを1日2回

OTCの場合、アレグラFXは15歳以上のみ適応あり
7歳から14歳はアレグラFXジュニアの使用を。

2:フェキソフェナジンへの食べ物の影響

・食事の影響

空腹時及び食後(高脂肪食)にフェキソフェナジン塩酸塩錠120mgを単回経口投与したとき、空腹時に比べ食後投与時のAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ15%及び14%減少

・果物関係影響

果物ジュース(グレープフルーツジュース、リンゴジュース、オレンジジュース等)で吸収量が低下する。

グレープフルーツジュースで飲むことにより、吸収量は半分程度まで減少するとの報告あり。
理由はトランスポーターOATP(有機アニオン輸送ポリペプチドの阻害を通じて、消化管吸収の阻害する。
この阻害は可逆的のため、時間を空ければ問題なし。

・そのほか

食事の高脂肪食っていうのは
【脂肪分が高く、高エネルギーな食事】
ということなので、1000kcalくらいで脂質が多い食事を指すようです。

デニッシュやバターたっぷりパン、食後のケーキ等のデザート、ハンバーガー、ラーメン二郎等を食べるとよくないみたいですね。。。

ちなみにディレグラ🄬が空腹時投与なのは、錠剤が大きい&徐放性製剤のため、食事によりフェキソフェナジン部分の崩壊・溶出が遅れる可能性があるため みたいです。

3:調べてみて思ったこと

花粉症ひどくて、フェキソフェナジンの効果を出したい!という場合

・空腹時

・前後にジュースや果物を取らない

というのがいいのかなと思います。

果たしてAUCの影響が実臨床上の影響がどこまであるかわからないけどね。

ビラスチン(ビラノラ🄬)も食事・OATPの影響を受けるので、もしかしたら骨格的な影響があるかなと思ったけど、ベポタスチンは食事の影響ほんの少しなんだよなー

 

とりあえず今日はここまで!

 

参考資料

アレグラ添付文書・インタビューフォーム

健康豆知識(果物ジュースと薬の飲み合わせ)|公益社団法人日本薬学会

アレルギー専用鼻炎薬 アレグラFX|久光製薬株式会社

アップルジュースの引用により健常人におけるフェキソフェナジンの体内暴露

ディレグラの用法用量|福岡市薬剤師会