【第17回 日本薬局学会学術総会】参加記録その6
第17回、日本薬局学会に参加しているので、そこで聞いた話をメモ程度に残してみます。
今回は
厚労省研究班による日本型リフィル制度の方法および地域フォーミュラリの導入~PPI製剤を例に解説する~
○今井 博久(帝京大学大学院 公衆衛生学研究科 教授)
です。
以下話の内容
日本型リフィル制度について
日本の医療制度は独特なので、日本に合わせて対応しないとNG
リフィル制度について、アメリカは70年以上の歴史があり、9割以上がリフィル処方箋
日本では薬局薬剤師の対人業務
トレーシングレポートや服薬調整支援料の算定が少ないから、対人やってないと評価されてる。
リフィル処方箋の現状として…
御上が3回分全部同じ薬局、同じ薬剤師が対応しなきゃだめだと言ってるらしい。
ほとんどが口頭確認で、客観評価微妙。
フォローアップ報告書は半数しか提出できていない。
医師ではないので、「おかわりないですか?」では薬剤師の専門性は無いから、それだけでは済ませてはダメ。
事前準備として、頻度の多い疾患について対応準備、疾病についての状態把握
頻度の多い疾患は
高血圧、脂質異常症、
の6疾患
リフィルで、医師が最も必要としてる情報は【ちゃんと薬飲んでるか】である。コンプライアンスが一番必要というのが研究班の医師の意見。
今後としては
継続して追加の薬剤を交付するための患者評価
状態確認後、患者に薬剤を交付したことに主治医に報告書
この2点をやって欲しい。
それについて6つの薬剤別の評価シートを研究班は作ってる。フォローアップ報告書の雛形もあるよ。ネットにも上がってるよ。
評価シートは単純に使わずに、薬のや疾患を加味して判断してほしい。
服薬状況80%未満にってるようなら報告書や受診勧奨
症状変化があるようなら、報告書&受診勧奨
6疾患の評価シートについて、適切な評価ができるようなトレーニング計画を立ててほしい。
服用薬剤調整支援料さえも算定できない薬剤師の現状はリフィル応需ができるとは思えない。
マニュアルどおりの評価シートの利用はNG。
学びを持っていってほしい。
勉強会も開催し、確認テストがあるからやってみて下さい。
地域フォーミュラリーについて
日本は薬剤費の割合が海外に比べて多く、無駄が多い
日本の現状として、医師が適切な処方をしてるわけではない。どこからも処方介入がされてない。先発メーカーのプロモーションで処方がある。
これらを改善する一助が地域フォーミュラリーなのではないか?
フォーミュラリーは国ごとに色んな考えがあるから、日本独自がだいじだろう。
フォーミュラリーはエビデンスと金額などで策定
メリットとして、
非専門医でも最新で最良な薬物治療が実施できる。
診療所と病院でシームレスな薬物治療が実施できる。
があり、患者アウトカムの改善および不適切な医薬品選択の幅を減らすために重要。
治療はEBMに基づいて行われる必要があり、治療に個性は要らない!
七夕通知と言って、フォーミュラリーに関する通知があるのでご一読を。
モデルフォーミュラリがあり、学会の゙売り。
10/22に実施ガイドラインが出てくる。
対象は慢性疾患がおおく、後発品があるものが対象薬品となる。
フォーミュラリがあれば診療ガイドラインがあれば不要という意見もあるが、経済性も加味しており違うので、よろしく。
フォーミュラリーがジェネリックの発売で更新があるので更新頻度高いので、随時確認してほしい。
国民皆保険、フリーアクセスと言いながら無駄の多い現状をフォーミュラリーでより良くしていきたい。
感想
医者だってやってないことを薬剤師に求めて報告書を出せとか何言ってんのかなって。
服薬コンプライアンスが一番知りたい情報と言ってるけど、服薬状況について、問題なしでかけば、そんな情報なら要らない、コンプ不良で報告書を書いても、医者は「ちゃんと服用しろ」しか言わず、改善のために処方薬変更・用法変更などの対応してるのか?トレーシングレポートにおける現状を分かってない気がする。
病態評価をせよって、医師会の薬剤師がミニドクターやるなという話と反しているけど大丈夫?
なんか言ってることがごちゃごちゃだなって。
フォーミュラリーは今後地域フォーミュラリーが推進されていきそう。
でも医師会の反発ヤバそうなので、そこが問題だよね。
以上