金欠薬剤師のブログ

勉強の内容や、ツイッターで話題になってることを自分の考えとともに書いています。

咳止めについて

f:id:masah616:20180901150703p:plain

ちょっと寒くなってくるとくしゃみや咳が出ます。

そこで、「小児の咳にはハチミツ(1歳未満はNG)」とよく言われています。

咳止めの薬は数種類しかないけど、違いってあるかな?と思ったので、調べてみました。

1:咳止めの種類は?

種類としては以下のとおり

①中枢性麻薬性鎮咳薬

②中枢性非麻薬性鎮咳薬

③配合剤

 

それ以外の治療薬剤としては以下のとおり(他にもあるかも。。。)

①痰がらみをよくして、咳を改善させる⇒去痰薬

②アレルギー症状をよくして、咳を改善させる⇒抗アレルギー薬

③気管の収縮をよくして咳を改善させる⇒ステロイド・気管拡張薬

④むかつき・胃酸の逆流から来る咳を改善させる⇒PPI・H2受容体拮抗薬

 

2:中枢性の咳止めは具体的に何があるの?

コデインリン酸
⇒麻薬性の鎮咳薬。鎮咳作用は最強だが、禁忌もたくさん。

アスベリン®(チペピジンヒベンズ酸)
⇒去痰作用もある。小児にも良く使われる。尿の色が赤くなる可能性あり

メジコン®(デキストロメトルファン

⇒CYP2D6との相互作用がある。粉・シロップなど剤系たくさん。眠気が出る可能性があるため、車の運転NG

④アストミン®(ジメモルファン)
便秘しにくいらしい。糖尿病には慎重投与。

⑤レスプレン®(エプラジノン)
⇒ムコ多糖分解・気道分泌促進作用による去痰作用がある。

⑥フラベリック®(ベンプロペリン酸)
⇒音感が変わるという不思議な副作用あり(一応服薬をやめると戻るといわれている)、鎮咳作用はコデインと同等といわれている。

⑦フスタゾール®(クロベラスチン)
⇒気管支弛緩作用と弱い抗ヒスタミン作用を持つ。

 

3:鎮咳薬使用に当たって

咳嗽に関するガイドラインを見てみたら以下の記載がありました。

原則として,初診時からの中枢性鎮咳薬の使用は明らかな上気道炎〜感染後咳嗽や,胸痛・肋骨骨折・咳失神などの合併症を伴う乾性咳嗽例にとどめることが望ましい.

初めて知りました。たくさん処方されてる気がするけど・・・

 

4:小児に対する咳のハチミツの有効性

1歳未満の子供はボツリヌス菌の関係でハチミツは使用してはいけません!

使用出来るのは2歳以上になってから。

有効性についてはまとめてある記事があるので、それを張っておきます。

www.dr-kid.net

使うことで咳の頻度は減るようです。

 

5:調べてみて思ったこと

咳があるとつらいのは分かるが、しっかり原疾患を考えないといけないと思いました。

咳が出るから安易に咳止めのある薬はNGってね。

特にOTCコデインが含まれている薬が多数あるので、注意が必要であると思います。

使うとしたらおばあちゃんの知恵袋

はちみつ大根 

が一番いいかなー!!

昔、祖母に作ってもらって好きだったし。

ハチミツが咳に効くならこれがおいしくていいなー

 

とりあえず今日はここまで!

 

今回使用した資料

咳止めの種類と違い|薬局業務NOTE

咳嗽に関するガイドライン 第2版|一般社団法人日本呼吸器学会

はちみつ : 薬剤師の地域医療日誌

尿の色・便の色が変わる薬 |2013.07薬局新聞