金欠薬剤師のブログ

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ロラタジン(クラリチン🄬)の食事の影響について調べてみた

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以前、フェキソフェナジンの食事の影響について調べてみた。

masah616.hatenablog.com

今回は最近CMでもよく見かけるロラタジン(クラリチン🄬)について、
食事の影響はどんなもんだろうと気になったので調べてみました。

 

1.ロラタジン(クラリチン🄬)について

・薬効薬理

ヒスタミンH1受容体拮抗作用
ヒスタミン、ロイコトリエンC4の遊離抑制作用

・用法用量

成人
 通常、ロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
小児
 通常、7歳以上の小児にはロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。

クラリチン添付文書より)

OTCの場合~

成人(15才以上)、1回1錠、1日1回食後に服用

となっています。

2.ロラタジンの食事の影響について

インタビューフォームを確認すると以下の記載がありました。

空腹時の血漿中ロラタジン濃度は食後と比較して Cmax、AUCが約 1/2 であった。

・本剤の薬効発現に重要であると考えられた活性代謝物 DCL の血漿中濃度は、Cmax に食事の影響は認められず、AUC は空腹時で食後に比較して低値を示したが、その差は約 20%程度。

 

また、吸収や代謝等について確認したところ、以下の情報が得られました。

DCLの効力比は未変化体(ロラタジン)の7.9倍であり、ヒトに経口投与したときの主たる薬効に寄与しているのはDCLである。

・活性代謝物の血中濃度が変わらないことから、空腹時あるいは食後のいずれに投与しても有効性に違いを生じる可能性は低いと推定

・本邦における第Ⅱ相及び第Ⅲ相試験は全て食後投与により実施し、本剤の有効性及び安全性は食後投与により確認したものであることから、食後投与として設定。

・消化管から吸収されたロラタジン(未変化体)は、小腸又は肝臓において速やかに活性代謝物DCLへと代謝される。

・ロラタジンからDCLへの代謝にはCYP3A4及びCYP2D6の関与が確認されている。

活性代謝物のデスロラタジン(デザレックスス🄬)の用法に食事の指定なし

 

3.調べてみて思ったこと

調べたら、個人的には食事関係なく服用していいんじゃないかと思いました。
特に1日1回で後発品もあるので、楽でいいなと。

また、定常状態に達するまでは3日かかるとの記載を見たので、今後は3日以上服用継続した後の体調確認をしたらいいかなとおもいました。

ロラタジンで効果実感できる人にはデスロラタジンを無理に使用する必要はないなと。
CYP3A4と2D6の代謝比がどの程度なのかわからないので、CYP3A4の個人差がどのくらい臨床成績に差がでるのだろう?
グレープフルーツジュースによる影響の記載見つけられなかったので、どうなんだろ?
小腸上皮細胞のCYP3A4の代謝が効果に影響が出るなら、摂取しないほうがいいのかなと。

とりあえず今日はここまで!

 

参考資料

・添付文書

・インタビューフォーム

・クラリチンEX商品紹介HP

・デスロラタジン(デザレックス🄬)添付文書