金欠薬剤師のブログ

勉強の内容や、ツイッターで話題になってることを自分の考えとともに書いています。

食品にステロイド含有は何が問題?

www.kokusen.go.jp

2023年4月 ニュースに取り上げられてたやつ。

薬剤師界隈の人たちもTwitterで触れてたので自分の知識の再確認も兼ねてまとめてみました。

ステロイドとは?

副腎皮質から出るホルモンの一種

糖質コルチコイドとも呼ばれる。

炎症を抑えたり免疫力を抑える効果がある。

自分の体で作り出されているものだが、内服薬の場合、副作用が多く注意が必要

 

花粉症に薬としてのステロイド

花粉症といえば抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)が現在の主流。

ステロイドで花粉症が良くなるの?

実際、めちゃくちゃ効果はあります。

しかしその代償は大きいので、現在の医療ではよっぽどでなければ使いません。

アレルギー性鼻炎ガイドラインに記載がありますが

経口ステロイドは一週間をめどにして使用

の記載があります。

点鼻薬ステロイドの場合、全身性の副作用リスクはだいぶ少ないので、花粉症時期を通して使用問題ないといわれています。

点眼薬のステロイドの場合、眼圧が上がるリスクがあるので、これも最低限の使用にとどめるよう推奨されています。

 

ステロイドを定期的に摂取するとどうなる?

飲み始めから気を付ける必要があるのは

高血糖、高血圧、消化管症状、不眠、体重増加、眼圧上昇

長期間服用することで気を付けるものとしては

感染症骨粗しょう症、顔がパンパンになる、白内障、皮膚症状、副腎不全(ステロイドの離脱症)

ですね。

花粉症の治療でとるリスクではないのがわかってもらえるかと思います。

 

食品にステロイドが入ってるヤバさ(私の所見も含め)

今回のようにお茶みたいな食品に入っていると、毎日摂取することになる。

知らず知らずのうちに、体内生成のステロイドホルモン量が下がり、離脱症状が起こる可能性が高くなる。

その結果、食品を止めたら体調が悪くなるので、使用継続せざるを得なくなる。

そんな感じ?

リウマチや免疫疾患でほかに手がない場合でステロイドを使用せざるを得ない場合もあるので、あまり怖いことばかりは言いたくないけど、薬は「リスク」と「ベネフィット」を鑑みて使うべきものです。

花粉症でステロイドをメインで使用するのは・・・何年前の治療ですか?って感じ。

 

以上、自分が調べたことと考えたことをまとめてみました。

参照

花粉症への効果をほのめかした健康茶にステロイドが含有−飲用されている方は、医療機関にご相談を−(発表情報)_国民生活センター

ステロイド治療|東京女子医科大学病院 腎臓内科

アレルギー性鼻炎ガイド2021年版

副腎皮質ステロイド | 一般社団法人 日本リウマチ学会(JCR)